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執筆者の写真Toshihiro Doi

ここが分かれ目

今週も天気が良く、気持ちいい日が多かった。空気は冷たくなり、あっという間に11月ももう終わり、あと1ヶ月で今年も終わり・・本当に早い一年だった。うちの近所のイチョウの木々が黄色になって、地面にもたくさん落ちて、そのエリアは黄色に染まっている。短い時間だけど、そんな景色も楽しみたい。


今週も関西方面に出張だった。関わっている2つの自治体は、とっても熱い人が多く、教育委員会だけじゃなく、現場の先生たちも前向きでとっても熱量が高い。そんな人達と進める仕事はやっぱり楽しい。そんなところをどんどん増やしていきたい。





今週のブログは「ここが分かれ目」とした。今行っている研修や講演でよく見せる動画や写真に、昔の日本の学校のものがある。150年前の学校は、みんな机を前に向けて先生の方を向き、話を聞いたり、書き取ったりしている。机の上には教科書とノート、筆箱がある。顔を上げて先生の方を向いておしゃべりをせずに、先生の話をしっかり聞いていれば、いい授業態度で、授業規律が守られたいい授業、ということになる。


それは、全くもって今でも変わってなく、つい最近までもICTを使って、子どもたちの顔が上がり、前を向いている授業は素晴らしい、と褒められた。150年前の日本は、幕末から明治にかけての時代だ。街では人力車が走り、刀を腰に挿した人が歩いている時代だ。今はスマホを持ち、電気自動車が普通にある世の中だ。それなのに、学校の景色だけがほぼ変わりないまま、今に至る。


もちろん考え方や指導の内容は、改訂によって変わってきているが、多くの人が安心して見ていられる授業の景色は、やっぱり前を向いてお話を聞いている子どもたちの姿だろう。立ち歩いたり、それぞれが違うことをしている授業は、なんとなく評価されない。





世の中が変化し、テクノロジーを受け入れながら進んでいる社会に、ようやく学校も踏み出そうとしている。それをどんな風に取り入れ、変えていくのか。ここが分かれ目だ。


コロナの第3波がやってきている今、再び遠隔での教育活動をどうするか、という準備が進んでいる。講演依頼もあったので、この間の諸外国の実態も調べてみた。わずか2日でほぼ全ての学校が遠隔対応している国や、子ども一人一人に端末代を支給している国、毎時間全てZoomで授業している国、様々だった。日本では、90%以上の子どもたちはプリントのみだったことも明らかになっている。





調べてみて感じたことは、日頃からテクノロジーを取り入れ、デジタル化しているからこそスムーズにできている、という実態だった。グローバルスタンダードなものを、子どもたちも保護者も使いこなし、当たり前のように遠隔での対応に切り替えていた。もちろんそれぞれの国の教育の考え方や、学校の在り方に違いはあるけれど、デジタル化する、テクノロジーを活用する、ということは共通で行われている。


GIGAスクール構想、コロナによって急速に進んでいるように見えるけど、実は世界からはずいぶん遅れているのが今の日本。ここが大きな分かれ目になるのは間違いない。受け入れて進んでいくのか、無かったことにして変わらないまま続けるのか。これは先生や学校だけのことではなく、私たちみんなが関心を持ち、変えていく風土や空気、文化を作る必要がある。みんなでこの大きな改革を応援し、学校を助け、盛り上げていきたい。

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